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Webデザイナーがキャリアアップで目指す職種は?キャリアパスや年収アップの方法を解説!

Webデザイナーは実務経験3〜5年程度を積むと、次のキャリアを考える時期に差しかかります。経験を積むとともに、年収アップや役職アップ、自分の将来を見据えてどうキャリアアップしていくかを考える必要があるでしょう。そういった転職のステージに差し掛かったWebデザイナーに向けて、本記事ではキャリアパスや年収アップの方法も交えて解説します。

特に女性の場合は、結婚や出産などのライフステージの変化も考慮する必要があります。そこで今回は、Webデザイナーのキャリアアップ先として考えられる職種を紹介します。

Webデザイナーがキャリアアップで活かせるスキル

Webデザイナーの経験を積むなかで身につけられる知識やスキルは、主に次の5つです。

  • ✅ Webデザインの基礎知識
  • ✅ グラフィックデザインスキル
  • ✅ ユーザビリティの理解
  • ✅ HTMLやCSSの基礎知識
  • ✅ プロジェクト管理スキル

キャリアアップを考える際は、自分が保有するスキルと次に従事する職種で求められるスキルを照らし合わせ、不足がないか確認しましょう。不足がある場合は書籍や動画、初心者向けの案件を通して学んでおくと、転職活動がよりスムーズに進められます。

Webデザイナーのキャリアアップ先【実務職編】

実務職のうち、Webデザイナーのキャリアアップ先としておすすめの職種を3つ紹介します。

  • UIデザイナー
  • UXデザイナー
  • フロントエンドエンジニア

それぞれの特徴や活かせるスキルを見ていきましょう。

UIデザイナー

UIデザイナーとは、UI(ユーザーインターフェース)のデザインを担当する職種です。UIデザイナーは、ユーザーが直接触れる部分の使いやすさに重点を置きデザインを考案します。

Webデザイナーは主にWebサイトのデザインを手がけるのに対し、UIデザイナーはスマートフォンなどのネイティブアプリ、Webアプリ、機能を持ったサービスサイトなどのUI(ユーザーインターフェース)に特化してデザインをします。

具体的には、様々なデザイン要素をコンポーネント単位に分解し、それらを組み合わせたり、シチュエーションに応じて更にアレンジして、ユーザー体験を向上させるUIをデザインします。UIデザイナーがより重視するのは、ユーザー目線のデザインと言えるでしょう。

Webデザイナーとしてのデザインスキルが活かせる一方で、UIに関する知識やスキル、ユーザーがどの様に行動するのかを見据えた視点などを新たに習得する必要があるといえるでしょう。

UXデザイナー

UXデザイナーは、UX(ユーザーエクスペリエンス)を向上させるために、ユーザーが求める情報や機能を洗い出してデザインを考案する職種です。

そもそも、UXとは「ユーザーの体験」です。UXデザイナーはアプリやWebサイトなどを通じてユーザーが感じる、「心地よさ」「楽しさ」などの感情までもをデザインする必要があります。

また、UXデザイナーはWebサイトだけでなく、様々なサービスや商品のUXデザインを設計します。そのため、UIデザイナーと同様にWebデザイナーとしてのデザインスキルが活かせる一方で、ユーザビリティに関する知識やスキルの習得が必要です。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドとは、Webサイトのユーザー側の表示部分を指します。フロントエンドエンジニアは、Webサイトなどでユーザーが操作する画面部分を設計する職種です。

具体的には、Webデザイナーが作成したデザインをもとに、次のようなプログラミング言語を使ってコーディングします。

  • HTML
  • CSS
  • JavaScript

自分が考えたデザインを自力でWeb上に表示できるようになるため、より強い達成感を感じられるでしょう。

また、Webデザイナーの経験を積んでいることから、デザインの意図をくみ取りやすいメリットもあります。マウスのホバー動作、アニメーションやトランジションの細部など、Webデザイナーとエンジニアの協働がスムーズになり、プロダクト全体の進捗もはかどるでしょう。

Webデザイナーのキャリアアップ先【上級職・管理職編】

上級職・管理職のうち、Webデザイナーのキャリアアップ先としておすすめの職種を3つ紹介します。

  • アートディレクター
  • Webディレクター
  • Webプロデューサー

それぞれの特徴や活かせるスキルを見ていきましょう。

アートディレクター

アートディレクターは、クリエイティブチームのリーダーであり、デザインや広告などの制作物の全体的なディレクションを担当する職種です。デザインチームや制作チームをまとめ上げ、プロジェクトのクオリティ向上やスケジュール管理を行う能力が必要になります。デザイナーにどういったデザインを目指すのかの指示を与え、デザイナーと共に具体的なデザインの制作に携わります。

デザインの現場において、デザインの方向性を考えることはとても重要です。デザインの提案の場面では、ひとつの目標に対し、様々なデザインのアプローチが可能であり、どの様なアプローチにするか、どういったデザインのバリエーションを作るかを決めること自体に高いスキルや知見が問われます。

アートディレクターが関わる業務の例は、主に次のようなものが挙げられます。

  • Webサイトやアプリのデザイン
  • 広告やグラフィックのデザイン
  • ビジュアル撮影

成果物に修正が生じても、多少のものであればアートディレクター自身が行うケースも少なくありません。そのため、Webデザイナーとしてのツール操作スキルやデザインスキルが大いに役立つ職種といえるでしょう。

Webディレクター

WebディレクターはWeb制作プロジェクトにおける全般的なリーダーであり、プロジェクト全体のディレクションを担当する職種です。また、クライアントとの折衝やプレゼンテーションなどを担当するケースもあります。

Webディレクターはチームの方向性を導き、品質管理を行う責任者として活躍します。主な業務は、次のとおりです。

  • クライアントニーズの理解
  • デジタルでどの様に解決できるかの提案
  • プロジェクトの進捗管理
  • スケジュール管理
  • スタッフの指揮
  • クオリティチェック など

Webデザイナーとしての実務経験は、チームでの動き方や他職種とのコミュニケーションに活きてくるでしょう。

Webプロデューサー

Webプロデューサーとは、Web制作プロジェクトにおける全体の統括責任者です。Webディレクターと連携し、多数の関係者が関わるなかで、クリエイティブのクオリティを管理し、調整を行いながら決められた予算・期日の中で制作を完了させる能力が求められます。またクライアントに対して、企画書やプレゼンテーションを伴う新規提案を行い、受注活動をします。

つまり、WebプロデューサーはWeb制作において、顧客ニーズを満たす制作を実現するために欠かせない存在です。具体的には、次のような業務を担当します。

  • 新規提案・受注活動
  • プロジェクトの立案から管理
  • プロジェクト全体の統括
  • 関係者との調整
  • 社内や外部を含むメンバーのアサイン
  • 予算やスケジュールのマネジメント
  • 制作物のクオリティコントロール

Webプロデューサーに必要なマネジメントスキルには、Webデザイナーで培った案件進行管理などの経験が活かせるでしょう。またデザインを行う際に必要となる、リサーチ力、対象クライアントの強みを見出す力、エンドユーザーにわかりやすく伝えるコミュニケーション方法の整理などのスキルが応用できやすいともいえます。

Webデザイナーのキャリアアップ先【周辺職種】

管理職のうち、Webデザイナーのキャリアアップ先としておすすめの職種を3つ紹介します。

  • Webマーケター
  • Webコンサルタント
  • PdM

それぞれの特徴や活かせるスキルを見ていきましょう。

Webマーケター

Webマーケターとは、デジタルの広告、WebやSNSを活用して商品やサービスを広く知ってもらい、売上などのコンバージョン向上を目指すために、デジタルマーケティング戦略を企画・実行する専門家です。

また、競合他社の分析や顧客の行動分析など、マーケティング戦略を考案するための情報収集も行います。Webマーケターは、企業のWebプロモーション戦略の中心となる重要なポジションのひとつで、主に以下のスキルや知識が求められます。

  • オンライン広告運用
  • SNSの活用
  • SEO対策
  • コンテンツマーケティング
  • アクセス解析/データ分析

上記の知識はWebデザイナーにも活きるため、本業を進めながら少しずつ勉強するとよいでしょう。

Webコンサルタント

Webコンサルタントは、企業のWebサイトやデジタルマーケティングに関するコンサルティング業務を行う専門家です。

ヒアリングや現状分析を通して、Webサイトやデジタルマーケティングの課題や改善点を見つけ、戦略的な提案や解決策を提供します。具体的には、以下のようなアドバイスを行います。

  • Webサイトの改善
  • SEO対策
  • SNSの活用
  • オンライン広告の運用
  • コンテンツマーケティングの企画立案

このように、WebコンサルタントはWeb制作全般の知識や経営を見据えた考え方を身に付けることが必要です。そのため、WebディレクターやWebプロデューサーも経験してから、キャリアアップ先として考えるという流れが理想的でしょう。

PdM

PdMとは、Product Manager(プロダクトマネージャー)の略称で、商品やサービスなどのプロダクト全体を管理する責任者です。

市場や顧客のニーズを把握し、プロダクトの企画や開発、販売すべての業務に関わります。戦略を立てて開発チームとコミュニケーションを取りながら、プロダクトの品質を最大まで上げることが求められます。

実務やクオリティチェックの部分はWebデザイナーの経験が活かせますが、市場分析や企画は新たに学習する必要があるでしょう。また、エンジニアなど他職種の実務についても理解を深めておくと、よりスムーズなキャリアアップが可能となります。

Webデザイナーのキャリアアップ先は多種多様!

Webデザイナーのキャリアアップ先は、大きく分けて以下の3つです。

  • デザインのスペシャリストになり、より高度な技術を身に付ける
  • Web制作全般を手掛けるディレクターの道に進む
  • PdMやWebマーケターなど、Webデザイン以外の分野に進む

また、フリーランスとして独立も可能であり、自分自身でビジネスを展開する道もあります。Webデザイナーとしての経験やスキルをどのように活かすか、自分ならではのキャリアパスを考えましょう。

Webデザイナーのキャリアアップ時にはポートフォリオの整理を

Webデザイナーになって数年経つと実務が忙しく、ポートフォリオを整理する機会がなかなか作れない方も少なくありません。しかし、キャリアアップを考える場合、定期的にポートフォリオの内容を更新し、転職活動に活用できる状態にする必要があります。
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