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Webディレクターとして活躍している方の中には、Webプロデューサーを目指している方もいるでしょう。しかし、「ハードルが高そうで一歩踏み出せない」「どうしたらWebプロデューサーになれるか、いまいちよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はWebディレクターとWebプロデューサーの違いを踏まえながら、Webプロデューサーになるメリットや必要なスキルなどを紹介します。
Webプロデューサーとは?
Webプロデューサーは、Web制作における最高責任者であり、多種多様なメンバーを取り仕切る舵取り役です。まずは、WebディレクターやWebプランナーとの違いをチェックし、Webプロデューサーの仕事内容を把握していきましょう。
Webディレクターとの違い
Webプロデューサーは、Web制作における事業計画やサイト設計を担います。一方、Webディレクターは、サイト制作や運用・改善が主な仕事です。Webプロデューサーが「計画立案者」とすれば、Webディレクターは「実務遂行者」ともいえます。Webディレクターは、Webプロデューサーによって示されたプロジェクトの方向性をもとに、必要な実務作業を細分化し、各メンバーに業務を分配します。
ディレクションやマネジメントをする点はWebプロデューサーと似ていますが、より実務に則した指示を出すのが「Webディレクター」です。そして、Webディレクターに指示を出すのが「Webディレクター」になります。
Webプランナーとの違い
Webプランナーは、Webディレクターが担う業務のうち、「サイト設計」についてより専門的に携わる職種です。指示系統で考えると、WebプロデューサーからWebディレクターへ、そしてWebプランナーへというイメージです。Webプランナーは、ユーザ分析やUI/UXの設計はもちろん、プロモーション戦略の立案も行います。既存案件よりも、Web制作会社や広告代理店が請け負う新規案件で活躍することが多い職種といえるでしょう。
ディレクターからWebプロデューサーになるメリット
Webプロデューサーになるメリットは、主に次の3つがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
より高額の報酬を得られる
2016年10月に行われたマイナビクリエーターの調査によると、Webディレクターの平均年収は「400~650万円」なのに対し、Webプロデューサーの平均年収は「430~710万円」です。さらに、転職会議のデータによると、Webプロデューサーは年齢とともに年収も上がり、40歳以上では年収が「800万円以上」というケースも少なくありません。
この年収差は、前述したようにWebプロデューサーが「より上流の工程を担うため」です。求められるスキルが多くなり、責任も重くなりますが、より高額の報酬を得られる点はWebプロデューサーになる大きなメリットの1つといえるでしょう。
よりプロジェクトの上流工程に関われる
Webプロデューサーは計画立案やサイト設計など、Webディレクターよりも上流の工程を担います。その分、Webディレクターでは感じにくかった成果物への評価や、やりがいも感じやすくなるでしょう。
専門領域以外の幅広い知見も得られる
さまざまなチームメンバーに指示を出すということは、そのメンバーが担う役割や技術などを知っておく必要があります。Webプロデューサーになることは、Web制作に関連するさまざまな知識や技術を学べる機会にもなります。Webディレクターでは触れることが少なかった、予算管理や収支管理などの経営者的思考も身に着けられ、Web制作者としてさらなるスキルアップを図ることも可能です。
ディレクターからWebプロデューサーになるとき求められるスキル
Webプロデューサーになるときには、主に次の5つの力が求められます。どの力がどれくらい自分にあるか、思い返しながらチェックしてみてください。
予算や利益などPLを管理する視点
プロジェクトを健全な経営状態で進めるためには、PL(損益計算)をコントロールする経営者的視点が必要です。Webプロデューサーは予算内で最大限の収益を生み出せるよう、コストを分配し、時には外注しながら予算や利益を管理していく力が求められます。
プロジェクトの進行管理力
納期や報酬などでチームメンバーの不満がくすぶったままだと、作業スピードが落ち、プロジェクト全体の進みが遅くなりかねません。
時にはチームメンバーの意見などをヒアリングしながら、トラブルやリスクを未然に防ぐ・改善するなどの進行管理力も大切になってきます。
市場調査や分析などマーケティングスキル
Webプロデューサーの使命は、Webサイトを通してクライアントのビジネスを成功させることです。そのためには、計画を立案する前に入念な市場調査やユーザ分析が大切になってきます。また、得られたデータをそのまま利用するのではなく、アイデアや改善策などへ昇華し計画に反映するようなマーケティングスキルも必要です。
プロジェクトの成功のための意思決定力
計画立案者であるWebプロデューサーの決定がぶれてしまっては、プロジェクトの基盤が揺らいでしまいます。そうなると、納期に間に合わないばかりか、クライアントの満足がいく成果物を仕上げられないことになりかねません。Webプロデューサーには、物事を分析し、確固たる意志で決定する力も大切になってくるでしょう。
長期的な視点でプロジェクトをすすめる計画プランニング力
成果物のクオリティがいかに高くても、納期に間に合わないのは論外です。納期内に相応のクオリティの成果物を仕上げられるよう、Webプロデューサーは余裕のある計画を立案し、適宜確認・調整するプランニング力も求められます。
ディレクターからWebプロデューサーになるには?
では実際に、WebディレクターからWebプロデューサーになる方法は、どのようなものがあるでしょうか。最後に、3つの方法を紹介します。
既存のプロデューサーの仕事を巻き取る
Webプロデューサーは経験年数ではなく、実力や実績が評価されて大抜擢される可能性が高い職種です。そのため、Webディレクターとして取り組む案件では、自身の業務に誠心誠意取り組むようにしましょう。その際、Webプロデューサーに付きながら動きを学ぶようにしておくと、Webプロデューサーに必要なスキルや考え方を吸収できます。積極的な姿勢を見せることで、Webプロデューサーから「この仕事を少しやってみないか」と声をかけられるかもしれません。
自身の周辺領域に関する知識を得る
Webプロデューサーではチームメンバーとスムーズにコミュニケーションを取り、プロジェクトをとどこおりなく進める義務があります。そのためには、自身の得意とする領域だけでなく、その周辺の知識も必要です。例えば、Webディレクターの前にWebデザイナーだった方なら、エンジニア方面の知識を得るようにしましょう。
事業会社などから直請け案件を請け負う
下請け案件では、担当できる業務が限られていることが少なくありません。しかし、直請け案件で実績を積めば、追加発注や他のクライアントへの紹介の中でWebプロデューサーを任される可能性が高まります。「いずれはWebプロデューサーになりたいと考えている」と伝えておくと、より有効です。
Webプロデューサーにはより責任と報酬が期待できる
Webプロデューサーは、Webディレクターにとって最も理想的なキャリアアップ先の1つです。責任が増す分、高い報酬が期待できます。
自身のスキルアップとともに高年収も実現したいというWebディレクターは、ぜひWebプロデューサーを目指してみてください。