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Google Analytics4はGoogleが発表したアナリティクスの新しい規格で、サイト内でのユーザーの行動だけでなく自社の商品やサービスに興味を持っている年齢層や性別まで把握できます。
Google Analytics4は今後アナリティクスのスタンダードになる可能性が高いため、今回はGoogle Analyticsの基本項目の基本情報や注意すべき点などを詳しく紹介します。
Google Analytics4の基本項目
まずはGoogle Analytics4の基本項目について紹介します。
最低限のGoogle Analyticsの理解がないとGoogle Analytics4を使いこなすことは難しいため、簡単な基本項目を紹介します。
- ユーザー
- 集客
- 行動
- コンバージョン
ユーザー
ユーザーは、指定した期間に訪問したユーザーを指します。
1人のユーザーが期間中に10回サイトにアクセスしたとしても、ユーザー数は「1」と費用時されます。
ですが、同じユーザーがスマホとPCで同じサイトにアクセスした場合のユーザー数は「2」になります。
ユーザーの性別や年代、アクセス地域、デバイス情報などサイトにアクセスしたユーザーの情報が分かるため、さまざま分析に活用できます。
集客
集客はサイトを訪れたユーザーがどこから訪問したのかを調べることができます。
サイトを訪れたのが検索エンジンからの検索なのか、リスティング広告なのかなど、Google Search ConsoleやGoogle広告と連携することで、各データをまとめて確認することもできます。
流入元を知ることで、今後の集客に活用できる便利なメニューです。
行動
行動は、各ページのアクセスデータやユーザーがサイトを離脱したページなどの分析ができます。
また、ユーザーがどんな順番でページを訪問し、サイト内を回避したのかなどのさまざまアクセス解析ができます。
コンバージョン
コンバージョンは、CVとも略され、Webサイトの訪問者がサイト運営社の望む行動をとってくれることです。
コンバージョン率が低いと、期待している行動が得られないため認知度アップや売上アップに期待ができません。
Google Analytics4で何か変更となるのか
Google Analytics4はこれまでのGoogle Analyticsと比べて、管理画面から取得できるデータまで、さまざま点が大きく変化しました。
例えば、Google Analytics4では拡張計測機能を利用することで、自動で以下のような項目が計測できます。
- ページビュー数
- スクロール数
- 離脱クリニック
- サイト内検索
- 動画エンゲージメント
- ファイルのダウンロード
今まではデータを取得するために実装が必要でしたが、Google Analytics4では管理画面だけでさまざま計測ができるようになりました。
また、指標の定義が変わり、新たな指標が増減した点を大きな変化です。
Google Analytics4では機械学習モデルを活用しているため、発生したコンバージョンがその後に起こす行動まで予測できます。
Google Analytics4導入の注意すべき点
次に、Google Analytics4導入時に注意すべき点を紹介します。
- グローバルサイトタグの設置不備
- 自社ホームページのURLの確認
- コンバージョン設定
- 特定のIPアドレスからのアクセスの除外
それでは、それぞれ確認していきましょう。
グローバルサイトタグの設置不備
Google Analytics4を導入する時は、必ずグローバルサイトタグを自社のサイトのページ全てに設置する必要があります。
このタグが上手く設置されていないと、どれだけ多くのユーザーがサイトに訪れたとしてもGoogle Analytics4で確認・分析することはできません。
サイトによってはブログやコラムなど、ページ数が多い場合もありますが、それぞれにタグを設置する必要があるため、抜け漏れがないように注意してください。
自社ホームページのURLの確認
通常のサイトは「www」の有無と「/index.html」の有無の4つのパターンが存在しますが、Google Analytics4では一つしか選択できません。
指定したURLと違うものを設定してしまうと、後々数値データにズレが生じてしまいますので、注意してください。
コンバージョン設定
Google Analytics4ではコンバージョンの設定が大事です。
コンバージョンの数はただ設定するだけでは計測できません。
Google Analytics4導入後に別途目標値の設定が必要になりますので、必ず設定するようにしてください。
特定のIPアドレスからのアクセスの除外
Google Analytics4には特定のIPアドレスのアクセスを除外するフィルタリング機能が儲けられています。
サイトを運営すると、担当者や社内の人間が複数回アクセスすることも多いです。
このようなアクセスが多いと、実際にサイトを訪れたユーザーの行動を適切に分析するのは難しいです。
特定のIPアドレスからのアクセスを除去すれば、正しい見込み客の数などが分析できます。
また、Google Analytics4では発生したイベント単位での計測が行われるため、導入してすぐは多くの指標で数値に乖離が生まれます。
いきなりコンバージョンが増減すると、目標設定に大きな混乱をきたしますので、注意してください。
Google Analyticsの数値における注意点
次に、Google Analyticsの数値における注意点を紹介します。
- セッション・ページビュー・ユーザー数
- 訪問したユーザーに行動
- ページビュー数
セッション・ページビュー・ユーザー数
Google Analytics4はまだツールとして不完全であり、ユニバーサルアナリティクスからGoogle Analytics4にデータを完全に以降することはできません。
そのため、Google Analytics4を利用する時は、これまでのユニバーサルアナリティクスを利用しながら、Google Analytics4でもデータを取得しておくのが良いです。
いきなりGoogle Analytics4導入して引き続きセッション・ページビュー・ユーザー数などのデータを移行できるわけではないため、注意してください。
訪問したユーザーの行動
Google Analytics4で分析できる項目が増えたと言っても、完璧ではありません。
Google Analytics4でも解析できない要素や項目は存在します。
例えば、ユーザーの訪問数は分かるものの、ページのどの部分を中心に見ているかなどの分析はできません。
あくまでもページビューが何件で、何人サイトに訪れたのかなどの数値データでしか図ることはできません。
ただし、別途ヒートマップなどを導入すれば、ユーザーのマウスの動きやクリック箇所を可視化できます。
ページビュー数
サイト運営をする時、ページビュー数を増やすことを目的としてしまう人がいますが、これは間違いです。
Webサイト運営の目的は各企業によっても異なりますが、ページビュー数を増やせば売上向上に直結するわけではありません。
ページビュー数が多くても商品やサービス購入まで至らないと意味がありませんよね。
ページビュー数はあくまでもコンバージョン数を増やすための手段に過ぎないという点を忘れないようにしてください。
Google AnalyticsのUA, GA4, GA360の違い
Google AnalyticsのUA, GA4, GA360の違いは以下のようになります。
UA | GA4 | GA360 | |
データの計測方法 | ヒット単位で計測の上、セッション単位に加工 | すべてイベントとして計測 | ページビュー・イベント・Eコマースなどそれぞれ計測 |
指標の計測定義 | ページビューありきの指標を使用 | 「直帰率」「離脱率」は廃止 | ページビューありきの指標を使用 |
イベントの仕様 | イベント1つあたり、カテゴリ・アクション・ラベル・値を紐づけ可能 | 名称+複数のパラメータを付与 | カテゴリ・アクション・ラベル・値を1つのイベントに紐づけ可能 |
BigQueryとの連携 | 有料版(GA360)のみ対応 | 無料で利用可能 | ― |
Google Signalとの連携 | ― | すべてのレポートで利用可能(ユーザーを特定するID) | 「年代」「性別」など限定的 |
Google Analyticsを使えるようになればコンバージョン率を高めるための具体的な施策検討活かせる
今回はGoogle Analyticsの基本項目の基本情報や注意すべき点などを詳しく紹介してきました。
ユニバーサルアナリティクスの計測は2023 年7月1日に終了してしまいます。
Google Analytics4の導入は今後必須となるため、今のうちに使いこなせるように準備しておく必要があるでしょう。
実装自体は簡単にできますが、移行は簡単ではないため、余裕を持った移行スケジュールを建てておきましょう。