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UIデザイナーやWebディレクターは、Webサイト制作プロジェクトにおける実務責任者です。幅広い知識やスキルが必要でやりがいがある一方、職場によっては業務負担が大きく転職を考えるUIデザイナー・Webディレクターも少なくありません。
そこで今回は、次の4つについて紹介します。
- Webディレクターが転職を考える理由
- Webディレクターの転職難易度
- Webディレクターのベストな転職タイミング
- Webディレクターの転職を成功させるポイント
転職を検討中の方や、今後のキャリアプランについてお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
Webディレクターが転職を考える理由
Webディレクターが転職を考える理由としては、主に次のようなものが挙げられます。
- 年収を上げたい
- ワークバランスを整えたい
- ストレスから解放されたい
- 事業やサービスに携わりたい
- 環境が過酷なところが多い
- 覚えなければいけない知識が多い
特に、受託中心のWeb制作会社に勤めているWebディレクターは、事業会社への転職を検討する方が多くいます。事業会社では分業制を取るケースが多く、自分の得意分野を伸ばしたり、業務負担量の軽減が期待できたりするためです。
実務の受託業務だけでなく、上流工程やビジネスにも携わりたい方は、事業会社への転職も選択肢に入ってくるでしょう。
Webディレクターの転職は簡単?
結論から言うと、Webディレクターの転職難易度は保有スキルや転職先によって異なります。どのような違いがあるか、それぞれ見ていきましょう。
スキルと実績があれば即戦力に
マネジメント職は人材不足のため、ある程度のスキルと実績を持つWebディレクターは、比較的簡単に転職できます。Webディレクターから同じWebディレクターへの転職であれば、即戦力として大いに期待されるでしょう。
また、WebディレクターからWebプロデューサーへの転職も、チームマネジメントや顧客折衝などの経験があれば有利です。もともとWebデザイナーやWebエンジニアだった方は、前職に再転職して実務に集中するのもひとつの選択肢です。
他業種へ転職するなら相応の準備を
他業種への転職難易度は、生かせる知識やスキル、経験によります。Webディレクターとして培ったコミュニケーションスキルやマネジメントスキルは、どのような業種でも生きてくるでしょう。
ただし、まったくの畑違いな業種に転職する場合は、その業種に必要な知識やスキルの習得が必要です。転職後に働きながら習得する方法もありますが、あらかじめ勉強しておいたほうが「転職後も真面目に働いてくれそう」と採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
Webディレクターのベストな転職タイミング
基本的に、Webディレクターのベストな転職タイミングは、「転職したい」と思い始めたときです。その中でも、転職しやすいのが下記の2パターンになります。
・新規採用が増える3月〜4月
・上半期終了後の9月〜10月
・年末が近づく11月~12月
それぞれ詳しく見ていきましょう。
新規採用が増える3月~4月
3月〜4月は新卒採用と同時に、中途採用枠を増やす企業も多くなります。それは、WebディレクターをはじめとしたWeb系の職種も同様です。
3月〜4月に中途採用枠を増やす企業側の意図は、新卒とあわせて採用して教育コストをなるべく抑えることにあります。つまり、教育コストがあまりかからない、スキルや経験のあるWebディレクターはより転職しやすい時期といえるでしょう。
上半期終了後の9月~10月
上半期終了後の9月〜10月は、新たなプロジェクト開始に伴う採用が増えやすい傾向にあります。しかし、年度途中での転職になるため、採用側としては教育に時間をかけていられないのが現実です。
そのため、3月〜4月よりもさらに即戦力となる優秀なWebディレクターが求められます。転職活動の際は、自身の保有スキルや実績をしっかりアピールできるよう、ポートフォリオなどの準備を入念に進めましょう。
年末が近づく11月~12月
精神的な区切りとして、新しい年を新しい環境で迎えたいと考える人は多いでしょう。これはWebディレクターやUIデザイナーにとっても同じ傾向があてはまります。新年から新しい職場で仕事を始めるためには、その数ヶ月前や駆け込みで1〜2ヶ月前の転職活動が活発になる傾向があります。
またこういった活動を通じて離職した人がいる会社ではポジションが空くため、そこを埋めようとする採用活動も活発になることがあります。
Webディレクターの転職を成功させる3つのポイント
最後に、Webディレクターの転職を成功させるポイントを3つ紹介します。
- スケジュールに余裕を持たせる
- 転職先の情報を集め面接対策を万全にする
- ポートフォリオなどの書類をきちんと整える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
スケジュールに余裕を持たせる
転職ということは、当たり前のことながら今は既存案件に携わっている状態でしょう。転職したいからといって既存案件の対応をおろそかにしたり、勝手に抜けたりするようでは円満退職は到底叶いません。
とくに、Webディレクターは何人もの実務メンバーを指揮し、Webコンテンツ制作を進める重要な職種です。責任を持って既存案件を終わらせつつ、転職活動を進められるようにスケジュールには余裕を持たせましょう。
とはいえ、余裕の持たせすぎ、つまり転職先の待たせすぎは逆にNGです。よほどスキルの高いWebディレクターでない限り、採用が見送られる可能性が高まります。
既存案件と自身の転職活動のスケジュールをよく照らし合わせ、両方をとどこおりなく進められるように転職日などを検討していきましょう。
転職・入社までに必要な期間
以下は標準的な転職活動に必要な期間の目安です。各ステップで相応の時間が必要になることがわかります。転職しようと思って活動を始めてから実際に入社するまでには、短くて4ヶ月、長いと半年前後かかるパターンも珍しくありません。このスケジュールを頭に入れながら、いつ転職したいのかを決めて、そこから逆算して活動を始めると良いでしょう。場合によっては、現職からは「もう少し残ってほしい」などの引き留めの依頼がくることもありますので、そこも無理のないスケジュールを想定しておくと良いでしょう。
ステップ | 必要な期間 |
---|---|
応募先の選定・書類準備 | 1ヶ月程度 |
書類選考・面接・内定獲得 | 1〜2ヶ月程度 |
内定承諾 | 0.5〜1ヶ月程度 |
現職への退職通知〜入社 | 2ヶ月程度 |
転職先の情報を集め面接対策を万全にする
保有スキルや実績があるWebディレクターは転職しやすいと紹介しましたが、自身のアピールポイントをしっかり伝えられなければ意味がありません。
転職先が希望する人材像と自身がマッチすることを伝えられるよう、転職先の情報はあらかじめ集め、面接対策を万全にしましょう。
なお、面接対策に不安がある方は、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントでは専属の担当者から、転職先に合わせた面接練習を受けられます。採用面接でスムーズに受け答えできるよう、担当者から指導を受けながら準備するのもひとつの方法です。
以下は面接で良く質問されることの一例です。この辺りは繰り返し自己分析をして、しっかりと自分の言葉で説明できる様にしておくと良いでしょう。
- 現在の会社の退職理由
- 応募した会社の志望動機
- これまでにどんな仕事をしてきたか
- 自身の強み・弱み
ポートフォリオなどの書類をきちんと整える
転職活動では、次のような書類などの準備が必要です。履歴書や職務経歴書はオンラインで作成できるツールが普及しており、印字のPDFにて作成すると便利でしょう。以前は手書きの履歴書が好まれることもありましたが、最近では印字のPDFでも問題ないと考える採用企業が多くなっているかと思われます。
- 履歴書
- 職務経歴書
- ポートフォリオ
先ほど紹介した面接では、上記のような書類をもとに質問されます。書類と面接での答えがちぐはぐにならないよう、注意しましょう。
なお、ポートフォリオの自主制作に不安があるWebディレクターは、BRIK PORTFOLIOのようなオンラインサービスの利用がおすすめです。無料かつ簡単にクリエイティブなポートフォリオを作成できるため、転職活動を進める際はぜひ利用してみてください。
Webディレクターはタイミングを見極めて転職しよう
Webディレクターは、ある程度のスキルと実績があれば即戦力として採用されやすい傾向にあります。転職するタイミングは「したいと思ったとき」で問題ありませんが、転職前に責任を持って既存案件を終わらせることが大切です。
転職を検討中のWebディレクターはスケジュールに余裕を持たせながら、少しずつポートフォリオの準備や面接対策を進めていきましょう。
またポートフォリオを作成した後には、本格的な転職活動が待っています。BRIKでは、ディレクターやデザイナーをはじめとするクリエイターに向けたデザイン・デジタル業界の求人サービスBRIK JOBを運営しますので、こちらも合わせてチェックしてみましょう。