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UIデザイナー/Webデザイナー必見!ビジュアルコミュニケーションの基本原則10選を解説

UIデザイン、Webデザインの世界では、ビジュアルコミュニケーションの基本原則が非常に重要です。これらの原則を理解して活用することで、効果的なデザインを生み出すことができるためです。今回は、UIデザイナー / Webデザイナーが押さえておくべきビジュアルコミュニケーションの基本原則を10個紹介し、詳細に解説します。
これらを踏まえて、UIデザイン、Webデザインなどに取り組んでみてください。

ビジュアルコミュニケーションとは?

ビジュアルコミュニケーションとは、視覚コミュニケーションとも呼ばれ、写真・イラスト・図解・映像といった視覚的な表現を通じて、対象者に対してメッセージや操作性の意図を伝えることです。広告を通じた商品やサービスの訴求、建築物内に配置されたサインなどの案内図、写真や絵画を通じた感情表現、図解やグラフなどを通じた情報の伝達などが挙げられるでしょう。ビジュアルコミュニケーションの特長は文字で説明するよりも、より多くの情報を瞬時に強いメッセージとして伝達することが可能であるということです。
こういったビジュアルコミュニケーションの可能性は、アプリなどのサービスやWebサイトにおいてももちろん有効です。

ビジュアルコミュニケーションの基本原則

バランス

バランスは、デザインにおいて視覚的な安定感をもたらす重要な要素です。デザイン内の要素が適切に配置され、全体として調和が保たれていることが求められます。バランスには、対称バランスと非対称バランスの二種類があります。

対称バランスは、デザインの中心軸を基準に左右や上下が等しくなるように配置された要素のバランスです。このバランスは、落ち着きや安定感を与える効果があります。一方、非対称バランスは、中心軸を基準に左右や上下が等しくない配置のことを指します。非対称バランスは、動きや活気を与える効果があります。

コントラスト

コントラストは、デザイン要素間の違いを強調し、視覚的なインパクトを与える要素です。コントラストは色やサイズ、形状、テクスチャーなど様々な要素を使って表現できます。適切なコントラストを利用することで、デザイン内の重要な要素を際立たせ、視覚的なメッセージを強調することができます。

一貫性

一貫性は、デザイン全体の統一感を保ち、情報の伝達を効果的に行うために重要です。一貫性が保たれているデザインは、視覚的に整った印象を与え、情報の理解を容易にします。一貫性を保つためには、フォントや色、スタイルなどのデザイン要素について、全体的なルールやガイドラインを設定しましょう。

優先度・プライオリティ

優先度は、デザイン内の情報を重要度に応じて視覚的に優先順位付けし、視線誘導を容易にする要素です。情報の階層化により、ユーザーは重要な情報を素早く把握し、理解しやすくなります。階層性を実現するためには、見出しやテキストのサイズ、太さ、色、位置などを工夫し、視覚的に区別できるようにしましょう。

リピートを使う

リピートは、デザインにリズムや統一感をもたらす要素です。特定の要素やパターンを繰り返すことで、視覚的な印象を強化し、デザイン全体にまとまりを与えます。リピートは、ロゴやアイコン、背景パターンなど、さまざまな要素で表現できます。ただし、リピートを過剰に使用すると、デザインが単調になってしまうため、バランスを保つことが重要です。

プロポーション

プロポーションは、デザイン要素のサイズや配置の適切な比率を意味します。プロポーションの良いデザインは、要素間の調和が保たれ、視覚的な美しさが際立ちます。黄金比やフィボナッチ数列など、古典的なプロポーションのルールを参考にしながら、デザインの要素を配置しましょう。

スペース・余白

スペース・余白の使い方がデザインの魅力を引き出します。適切な余白や間隔を設けることで、情報が整理され、見やすくなります。空間を効果的に活用することで、デザインの要素が引き立ち、視覚的なストーリーが伝わりやすくなります。また、空間を利用して視線誘導を行うこともできます。

線は、デザイン内の要素をつなぎ、視線誘導を行う役割を持ちます。線の太さや種類を変えることで、視覚的なアクセントや情報の区切りを効果的に表現できます。また、線を使ってデザインの構成や動線を明確にすることも可能です。

カラー

カラーは、デザインに情緒や雰囲気を与える大切な要素です。色彩心理学を理解し、コントラストや調和を意識してカラーパレットを選びましょう。また、ブランドのイメージやターゲット層に合わせた色使いを心掛けることが重要です。Webデザインでは、アクセシビリティも考慮し、色覚障害のあるユーザーにも配慮した色選びを行いましょう。

グリッドと配置

グリッドは、デザインの要素を整理し、視覚的な秩序を保つための枠組みです。グリッドに沿って要素を配置することで、整ったデザインが作成できます。また、レスポンシブデザインにおいては、フレキシブルなグリッドシステムを使用することで、さまざまなデバイスや画面サイズに対応できるデザインを実現できます。

ビジュアルコミュニケーションの基本原則を活かすメリットとは?

UIデザイナー / Webデザイナーがビジュアルコミュニケーションの基本原則を身につけることでどのようなメリットがあるのでしょうか?

具体的には以下の5点が挙げられます。

効果的なデザインの実現

原則に則ることで効果的で美しいデザインを実現し、伝えたいメッセージを視覚的に伝えることができます。基本原則を守りながら、新しいアイデアや手法に挑戦していくことで、独自のスタイルを確立できる可能性も広がるでしょう。

作業の効率化

作業を進める上でも基本原則は大変役立ちます。例えば、適切なグリッドシステムを使用することで、デザインのレイアウトが整いやすくなり、修正や再デザインの手間が軽減されます。

コミュニケーションの円滑化

クライアントとのコミュニケーションも円滑になるはずです。デザインの意図や背後にある考え方を説明する際に、これらの原則を用語として使うことで、理解しやすく伝えることができるからです。

デザイン力の向上

他のデザイナーの作品から、多くの学びや刺激を得ることができるでしょう。他人の作品を分析し、どのように基本原則が活用されているかを理解することで、自分自身のデザイン力を向上させることができます。

他のクリエイティブ分野への応用

ビジュアルコミュニケーションの基本原則は、デザインのみならず、他のクリエイティブ分野にも応用できます。例えば、写真や映像制作、イラストレーション、アートなど、多様な表現手法が挙げられます。

最後に

これらのビジュアルコミュニケーションの基本原則をマスターすることで、あなたのデザインスキルは飛躍的に向上するでしょう。ぜひ、今回紹介した10の原則を実践し、効果的で美しいデザインを目指してください。デザインの世界は広大で、日々新しい技術やトレンドが登場しますが、基本原則を理解し実践することで、あらゆる状況にも対応できるUIデザイナー / Webデザイナーになれるはずです。