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Webエンジニアの経験が長くなると、「独立」が頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。しかし、「どのような手順で独立すればいいのか」「独立後も安定した収入が得られるのか」と不安に思うことでしょう。
そこで本記事では、Webエンジニアの独立方法について紹介します。案件数や年収相場もあわせて解説するため、フリーランスになりたいWebエンジニアの方はぜひ参考にしてみてください。
フリーランスWebエンジニアの需要と将来性
フリーランスは、時間や場所に縛られずに働ける自由さが魅力的です。その反面、収入面や将来性に対して不安を抱きやすい働き方でもあります。
まずは案件数や年収相場を踏まえながら、Webエンジニアの需要や将来性について見ていきましょう。
フリーランスWebエンジニアの案件数
IT人材に特化したフリーランスエージェント「エンジニアスタイル東京」では、2022年3月時点で「約770件」もの案件が登録されています。
その他のエージェントサービスでも、Webエンジニアの案件登録数は「500〜1,000件以上」にものぼっています。これらの数字を見ても、Webエンジニアの需要は非常に高いといえるでしょう。
また、経済産業省によると、2030年には約59万人ものIT人材が不足するといわれています。一方で、Webサービスやアプリは今後ますます成長し、Webエンジニアの知識・技術が必須です。そのため、Webエンジニアは将来的にも安定した需要が見込まれます。
特に、フットワークが軽いフリーランスは、リソース不足の企業に重宝されやすくなるでしょう。
フリーランスWebエンジニアの年収相場
フリーランスWebエンジニアの年収相場は、次の表のとおりです。
平均年収 | 最高年収 | 最低年収 | |
---|---|---|---|
20代 | 700万円 | 900万円 | 420万円 |
30代 | 800万円 | 1020万円 | 450万円 |
40代 | 860万円 | 1110万円 | 630万円 |
50代 | 630万円 | 1200万円 | 540万円 |
50代では平均年収が若干下がりますが、最高年収は最も高くなっています。これは年齢を重ねるとともに実績数が増え、1案件あたりの報酬単価が上がる、あるいはマネジメント職に就くなどによる影響が大きいと推測されます。
また、若年層でも、豊富なスキルやマーケティング思考があると仕事の幅が広がり、大幅な年収アップが期待できるでしょう。
【比較】会社員Webエンジニアの年収相場
フリーランスと会社員の年収相場を年齢別に比較すると、次の表のとおりです。
フリーランス | 会社員 | |
---|---|---|
20代 | 700万円 | 380万円 |
30代 | 800万円 | 520万円 |
40代 | 860万円 | 650万円 |
50代 | 630万円 | 690万円 |
全年齢の平均年収 | 約750万円 | 約560万円 |
この表から、全年齢の平均年収はフリーランスが「約750万円」、会社員が「約560万円」とわかります。50代では会社員の平均年収の方が高くなっていますが、先程も紹介したように実績数や保有スキルによってはこの限りではありません。
高収入を目指したい方はある程度経験を積んだのち、独立することをおすすめします。
Webエンジニアが独立する前にすべきこと
フリーランスのWebエンジニアは、将来的にも高い需要が見込まれることがわかりました。では、実際に独立するためには、どのような準備が必要なのでしょうか。
ここでは、Webエンジニアが独立前に行っておきたいことを7つ紹介します。
ゼロから始めないように独立前に案件を獲得しておく
どんなに優秀なWebエンジニアでも、独立直後はなかなか案件が獲得できないケースは発生し得ます。案件が獲得できないと焦りが生じ、予想よりも低単価の案件を受注してしまう方もいるでしょう。
すると、事業が軌道に乗るまで時間がかかり、精神的な疲労が蓄積してしまいます。なかには、途中で独立を諦めるWebエンジニアも少なくありません。
このような事態を避けるためにも、独立前から「副業」という形で少しずつ案件を獲得しておきましょう。継続して案件を受注できる環境を作っておくことで、安心して独立できます。
自分で学習や情報収集をする癖をつける
独立後もスキルアップし続けるためには、自ら学ぶ向上心が大切です。フリーランスのスキルアップは、報酬アップにも繋がります。
そのため、最新のプログラミング知識や技術について常に情報収集したり、学習機会を設けたりする癖を独立前から付けておきましょう。
プログラミングだけではなく対人スキルも磨く
独立後は、自分で仕事を見つける必要があります。案件に応募する際や作業内容の交渉時など、「対人スキル」は必須です。
クライアントの中には互いに気持ちよく仕事を進めるために、人柄やコミュニケーション能力を重視する方も少なくありません。素早く丁寧な対応を心がけると、フリーランスとしての経験が浅くても採用・継続してもらえる可能性が高まります。
Webエンジニアとして独立したいなら、プログラミングだけでなく対人スキルも磨くことを意識してみてください。
単価や仕事の取り方を決める
独立後の案件獲得方法としては、主に次の3つが挙げられます。
・クラウドソーシングサービスの利用
・フリーランスエージェントの利用
・SNSや知人などを通じた直接契約
Webエンジニアの経験が浅く、スキルを習得しながら報酬を得たい場合は、さまざまな案件がそろっているクラウドソーシングがおすすめです。また、ある程度の実績があるなら、エージェントサービスを通して高単価の案件を積極的に獲得するとよいでしょう。
さらに、仲介手数料を引かれずに報酬まるごと手元に入るようにしたい場合は、直接契約が理想的です。その場合は、クライアントと対等かつスムーズに交渉するためにも、オリジナルの見積もり表を作成しておきます。
このように、仕事の取り方や単価についてあらかじめ考えておくと、独立後もつまずくことなく働き始められるでしょう。
現職の機密情報など情報管理を徹底する
独立するからといって、現職の機密情報は決して漏らしてはいけません。情報管理をおろそかにすると会社とのトラブルに発展し、独立の道が危ぶまれます。
また、このような不手際はクライアント間にも情報が広がり、信用問題にも繋がるでしょう。フリーランスとして案件が獲得できなくなる可能性が高まるため、独立前はもちろん、独立後も情報管理は徹底するようにしてください。
経費や確定申告など税務に関する知識も得る
収入が不安定になりやすいフリーランスでは、上手に経費を計上して節税対策を施すことが大切です。そのため、独立前には経費の対象となる費用の種類や、確定申告の進め方などの税務知識をあらかじめ身に着けておくとよいでしょう。
また、帳簿を付ける際には、クラウド型の会計ソフトなどの活用がおすすめです。はじめは操作に手間取るため、事前に導入して実際に入力してみるのも1つの方法です。
専門領域だけではなく周辺領域の知識も仕入れる
フリーランスのWebエンジニアとして長く活躍していきたい方は、次のような周辺領域の知識も独立前から少しずつ学んでいきましょう。
・UI/UXなどのWebデザイン
・市場やユーザー分析などのマーケティング
・マネジメント など
これらの知識を取り入れることで仕事の幅が広がり、年齢問わず大幅な年収アップが期待できます。
フリーランスのWebエンジニアは増加中!
フリーランスのWebエンジニアは努力次第で、会社員時代とは比べものにならない程の年収が得られます。ただし、フリーランスとして成功するためには、独立前からの準備が大切です。
Webエンジニアとしてさらなる年収アップを目指したい方は、独立を検討してみてはいかがでしょうか。