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Webエンジニアとして経験を積むと、「いずれはフリーランスに…」と考える方も多いでしょう。しかし、フリーランスは「収入が不安定なのではないか」「どのようにして案件を獲得するか、いまいちよく分からない」という不安を抱きやすい働き方です。
そこで本記事では、フリーランスWebエンジニアの年収や案件の獲得方法を紹介します。
「フリーランスになりたいけど、一歩踏み出す勇気がない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスのWebエンジニアの年収相場
フリーランスWebエンジニアの年収相場について、近年の需要を踏まえながら見ていきましょう。
フリーランスのWebエンジニアの需要は急増中
WebエンジニアはIT分野の発達に伴い、活躍できる場所が増えました。一方で、現代では少子高齢化により、Webエンジニアの確保が困難になりつつあります。
現に、WebエンジニアをはじめとしたIT人材は、2030年には約59万人も不足すると経済産業省によって試算されています。そのため、現在では新人・ベテラン問わず、そして会社員・フリーランス問わず、Webエンジニアの需要は急増中です。
大手の人材紹介サービスサイトでは、1,000件以上もの案件が登録されているところもあり、その需要の高さがよくわかります。IT分野は今後ますます発展していくことを考えると、Webエンジニアの需要は高い状態が維持されていくでしょう。
フリーランスのWebエンジニアの年収相場
フリーランスWebエンジニアの年収相場は、年代によって大きく異なります。以下の表は、年代別に見たWebエンジニアの平均年収です。フリーランスと会社員とでは、Webエンジニアの平均年収にどれくらいの差があるか見てみましょう。
フリーランス(最高年収) | 会社員 | |
---|---|---|
20代 | 約700万円(900万円) | 約380万円 |
30代 | 約800万円(1020万円) | 約520万円 |
40代 | 約860万円(1110万円) | 約650万円 |
50代 | 約630万円(1200万円) | 約690万円 |
この表を見ると、フリーランスでは40代、会社員では50代が最も平均年収が高いことがわかります。しかし、最高年収は年齢が上がるごとに高くなり、50代では会社員の約2倍です。
保有スキルのレベル次第では若いうちから、そして年齢を重ねてからも1,000万円以上稼げる点は、フリーランス最大の魅力といえるでしょう。
フリーランスのWebエンジニアの案件例と相場
では実際に、フリーランスのWebエンジニアにはどのような案件があるのでしょうか。今度は、具体的な案件例とともに報酬相場を紹介します。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、UI開発などを担当するWebエンジニアです。案件例としては、通信会社の新規サービス開発や管理画面開発などが挙げられます。
案件ごとの報酬単価は「60~80万円」が多く、平均年収は「約840万円」となっています。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアはサーバーやデータベース構築などを担当するWebエンジニアです。案件例としては、ライブ配信アプリや広告配信システムの開発・運用やAIクラウド関連などが挙げられます。
案件ごとの報酬単価は「60~80万円」、中には「100万円以上」の高単価案件も少なくありません。そのため、平均年収は他のWebエンジニアよりも高く、「約880万円」となっています。
アプリ開発エンジニア
アプリ開発エンジニアは、アプリの企画や開発、運営を担当するWebエンジニアです。案件例としては、ソーシャルゲームやWebアプリなどiOSやAndroidのアプリ開発などが挙げられます。
案件ごとの報酬単価は「25~65万円」ですが、経験年数によって異なる点に注意しましょう。経験年数が長いほど単価は高くなり、平均年収は「約720万円」といわれています。
プロダクトマネージャー
プロダクトマネージャーは、IT機器やWebサービスなどのプロダクト制作における責任者です。案件例としては、金融や建設、通信などさまざまな業界のプロダクト開発などが挙げられます。
案件ごとの報酬単価は「45〜90万円」が多く、中には「120万円以上」の高単価案件も珍しくありません。そのため、平均年収はバックエンドエンジニアと同様に高めで、「約840万円」となっています。
プログラミング講師
プログラミング講師は、プログラミングの基礎知識やシステム開発などについての講義などを行う職種です。勤務先としては、プログラミング教室やITスクールなどが挙げられるでしょう。
平均年収は「約450万円」であり、他のWebエンジニアに比べると若干低めです。ただし、時給換算では「約2,000〜3,000円」のため、シフトを多めに入れるようにするとこの限りではありません。
フリーランスとしてWebエンジニアが案件獲得する方法
Webエンジニアは、フリーランスとしても十分稼げることがわかりました。しかし、フリーランスの場合、仕事は自分で探す必要があります。
最後に、フリーランスWebエンジニアが案件を獲得する方法を3つ見ていきましょう。
クラウドソーシングサービスの活用
クラウドソーシングは、「仕事を探す人」と「仕事を依頼する人」のマッチングサービスです。Webエンジニアの案件も多く掲載されています。
経験が浅いWebエンジニアでも、初心者向け・未経験歓迎の案件を中心に受注することで、報酬を得ながらスキルアップできるでしょう。
ただし、全体的に単価が低めな上、仲介手数料が引かれる分、手元に残る報酬が少なくなりがちです。フリーランスで高収入を目指す場合、ある程度経験を積んだら後述する直接契約に移行することをおすすめします。
案件紹介サイトやフリーランスエージェントの活用
案件紹介サイトやフリーランスエージェントは、専属の担当者が案件を紹介してくれるサービスです。
非公開案件も含めると、クラウドソーシングよりも高単価な案件が多い傾向にあります。これらのサービスを利用する際には複数登録し、案件の内容や報酬を比較検討した上で受注することをおすすめします。
また、担当者によっては、Webエンジニアへの理解が不十分だったり、メッセージなどのやり取りに時間がかかったりするケースも少なくありません。そのようなときは遠慮せずに担当者を変えてもらう、あるいは別のサイトを利用するようにしましょう。
SNSや紹介などで直接案件を獲得する
SNSで定期的に仕事について発信することで、クライアントの目に触れて直接案件を紹介してくれる機会に恵まれる可能性が高まります。案件を相談されたときにスムーズに交渉できるよう、あらかじめ見積もり表などを作成しておくとよいでしょう。
また、友人や知人など人脈を活かした案件の獲得方法も重要です。既存の人脈を通じた関係性のため、信頼感を抱きやすい・継続案件を獲得しやすいメリットがあります。
会社員時代はもちろん、フリーランスになってからも積極的に人脈作りをすると、案件が途切れずに安定的な収入を得られるでしょう。
フリーランスのWebエンジニアの将来性は高い
働き方の多様化により、フリーランスとして独立するWebエンジニアが増えてきています。今後もWebエンジニアの需要は高い状態が続くと予想され、フリーランスとしても十分な収入を獲得することが可能です。
Webエンジニアとしてさらなるスキルアップ・年収アップを図りたい方は、ぜひフリーランスに挑戦してみてください。