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プレゼンテーションスキルとは?スキル高めるコツも解説

プレゼンテーションスキルは、ビジネスの中で幾度となく行われる「交渉」の場で必須のスキルです。プレゼンテーションが上手くいけば、確実に交渉成立へ近づくでしょう。しかし、中には「プレゼンテーションは苦手」「どのように進めれば効果的か、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、プレゼンテーションに必要なスキルを踏まえながら、スキルを高める具体的な方法を紹介します。

プレゼンテーションスキルが求められる理由

そもそも、プレゼンテーションスキルはなぜ必要なのでしょうか。のちほど紹介するスキル向上方法を知る前に、その理由を3つ見ていきましょう。

交渉をスムーズに進行するため

すべてのビジネスは、「交渉」によって物事が決定され、実行に移されます。そして、プレゼンテーションは自身の提案を相手に受け入れてもらい、実行してもらえるよう働きかける行動です。
プレゼンテーションが上手くいけば、交渉はスムーズに進み、自身が意図した結果を得られやすくなります。逆に、プレゼンテーションが上手くいかなければ、交渉は決裂し、提案は失敗に終わるでしょう。
つまり、プレゼンテーションは交渉をスムーズに進行させるために、提案者側によって必要不可欠なことなのです。

相手に行動してもらうため

プレゼンテーションをして交渉するのには、相手に何らかの行動を促す目的があります。例えば、契約や購買、登録などが挙げられるでしょう。
Webデザイナーであれば、自身が制作したデザインについて、以下の5つを少なくとも理解してもらう必要があります。

・デザイン背景
・ターゲット像のイメージ
・そのターゲットのどういった感性を刺激しているのか
・競合とはどの様に違うのか
・その商品やサービスの魅力や強みがどこなのか

プレゼンテーションをすることで「実施することで、どんなメリットやデメリットがあるか」などを検討してもらい、自社の行動を決定してもらうよう促せるのです。

成果や能力を正確に評価してもらうため

どんなに魅力的な成果や能力があっても、相手に伝わらなければ意味がありません。相手に伝わらなければ、良い商品や技術があっても、契約や購買などの行動には繋がらないでしょう。

プレゼンテーションスキルは、自分たちの成果や能力を正確に伝え、正当な評価を受けるためにも必要なスキルといえます。

プレゼンテーションスキルに必要な4つの要素

プレゼンテーションスキルには、主に次の4つが必要です。

・コピー力
・構成力
・表現力
・説得力

それぞれ詳しく見ていきましょう。

共感させ興味を引き出すコピー力

はじめから「プレゼンテーション内容に興味津々」という人は、あまりいません。相手にプレゼンテーションを聞く姿勢を取ってもらうためには、相手の心を惹きつける「導入」が必要です。

例えば、アクセス数向上を目指す提案時に過去の実績をアピールする際、単に「アクセス数をアップさせたことがあります」と「アクセス数を1.5倍にした実績があります」というコピーでは、どちらの方がより興味をそそられるでしょうか。

おそらく、ほとんどの方が後者を選ぶでしょう。これは、人間が「数字に反応しやすい習性」があるためです。また、具体的な数字を挙げることで、よりリアルに感じられ、心を揺さぶられるという理由もあります。

このように、相手の興味を引き出すコピー力があれば、話を聞く姿勢は格段に改善します。自分たちの伝えたいことを、相手へしっかり届けるためには、プレゼンテーション冒頭に心をつかむ「コピー力」が必要になってくるのです。

理解してもらうための構成力

「あれも、これも」と単に伝えたいことを羅列するだけのプレゼンテーションでは、「結局、何を言いたいのか」と悪い印象を与えかねません。

プレゼンテーションを成功させるためには、「どんな提案を伝えたいのか」、そのためには「どのような流れでプレゼンテーションしていけばいいのか」を考える「構成力」が必要になります。

プレゼンテーションの具体的な構成は、大きく分けると次の3つです。

・イントロダクション:全体の流れの説明、導入部分
・ボディ:提案内容など核となる部分の説明
・クロージング:まとめ

また、構成力にはスライド作成だけでなく、口頭で説明する際の話し方も含まれます。細かい構成や伝え方については、後述を参考にしてみてください。

正しく情報を伝えられる表現力

スライドの説明文が細かい文字だけで書かれていると、誰しも見る気を失うでしょう。時間に追われて忙しいクライアントなら、なおさらです。
そのため、プレゼンテーションには、相手に分かりやすく伝える「表現力」も大切になってきます。スライドに記載するフォントの量や大きさ、配色などはもちろん、イメージ画像や図解の挿入などを駆使し、視認性を高めることが必要です。

相手に行動してもらうための説得力

プレゼンテーションの理解度は、説明をする際の話し方も大きく影響します。スライドに書かれているからといって、早口で進めたり、抑揚のない声で伝えたりしては、相手の心に響きません。

プレゼンテーションでは、話すスピードや間の取り方を工夫することはもちろん、身振り手振りなどを効果的に活用することで、はじめて説得力が生まれます。相手に集中してもらいたい、納得してもらいたいと願うなら、説得力のある話し方を身に着けましょう。

プレゼンテーションスキルを高める方法

では、実際にプレゼンテーションスキルを高めるには、どのようなことを意識すれば良いのでしょうか。
最後に、具体的なスキル向上方法を4つ紹介します。

スライドはシンプルにする

シンプルなスライドであれば、クライアント側もプレゼンテーションを聞きやすく、内容の理解もスムーズです。そのため、スライドは1ページにつき1つの結論を書き、その積み上げでプレゼンテーションの流れが出来上がるイメージで作成していきましょう。

また、シンプルにとはいっても、あまりにページ数が少ないと内容が伝わりきらない可能性が出てきます。無駄な部分を省くことは大切ですが、相手が理解するために必要なページ数はしっかり確保してください。

より視認性を高めたい場合は、イメージ画像や図解を適宜挿入することもおすすめです。

結論を先に言う

結論に行きつくまでが長いと、「結局、何を伝えたいのか」と疑問を持たれることになります。すると、契約成立などの目的とする行動を促せず、プレゼンテーションは失敗に終わります。

このような事態を避けるためにも、プレゼンテーションでは「結論を先に伝える」ことが大切です。結論に至った理由や詳細は、その後に順序立ててブレイクダウンしていきます。

具体的には、次のような流れで説明を進めます。

①デザインコンセプトなどの基本方針について
②配色やレイアウトなどの詳細な方針について
③②よりもさらに詳細な部品、エリアについて

「大→中→小」のように、大枠から徐々に細部を目指して説明していくイメージで、構成を組み立てていくと良いでしょう。

模擬プレゼンテーションを繰り返す

プレゼンテーションを成功させるためには、「模擬プレゼンテーション」での練習が必須です。模擬プレゼンテーションは本番さながらに準備し、複数人の前で実際にプレゼンテーションする、いわゆる「リハーサル」にあたります。

模擬プレゼンテーション時には、持ち時間内に説明しきれるか確認するためにも、ストップウォッチで時間を計っていきましょう。不測の事態を想定し、予定時間よりも少々短めの時間で終わらせられるように調整するのが理想的です。

また、模擬プレゼンテーションを聞く側には、質問や意見を述べるように依頼しておくと、対応力の訓練にもなります。さらに、フィードバックで明らかになった課題を本番までに改善しておくことで、より精度の高いプレゼンテーションが可能となります。

口語でのセリフの言い回しまで決める

先程も紹介したように、プレゼンテーションの時間には限りがあります。端的に、しかし余すことなく内容を伝えるためには、あらかじめ要点をまとめたメモ(カンペ)を準備しましょう。
その際、「それでは〜」「〜ですね」など、言葉の切り替えや文末表現などの細かい言い回しもメモしておくことをおすすめします。メモ同士の繋がりをイメージしやすくなり、スムーズに話し続けられるからです。

プレゼンテーションスキルは練習で上達可能なスキル

プレゼンテーションスキルは、ビジネスにおいて必ず必要になってくるスキルの1つです。「センス」や「才能」に左右されるスキルと思われがちですが、練習によって誰でも上達できます。
今回紹介したような練習を通して、プレゼンテーションスキルを磨いていきましょう。