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UIデザイナーにとって、キャリアアップのためには転職することもフリーランスになることも、有効な手段のひとつです。しかし、どちらが良い選択肢なのでしょうか。この記事では、UIデザイナーが転職する場合とフリーランスになる場合のそれぞれのメリットやデメリット、注意すべき点を比較していきます。ぜひ、どちらの働き方が自分に適しているか考えてみてください。
UIデザイナーが転職する場合
転職のメリット⭕️
安定した収入が得られる可能性が高い
転職することで、安定した収入が得られる可能性があります。特に大手企業や上場企業に就職した場合は、社会保険や退職金などの福利厚生が充実していることが多く、長期的に安心して働くことができます。
多様なスキルや知識を習得することができる
転職先の企業やチームで仕事をすることで、多様なスキルや知識を習得することができます。たとえば、企業によっては独自の強みや技術を持っているところも多く、そのメソッドに触れながら仕事をすることでスキルや知識を習得することができるでしょう。
チームで仕事をすることで、コミュニケーション能力やビジネススキルも磨かれる
転職先でチームで仕事をすることで、コミュニケーション能力やビジネススキルも磨かれます。たとえば、ユーザビリティテストやプレゼンテーションの経験を積むことで、顧客とのコミュニケーション力や課題解決能力を高めることができます。
場合によっては社会的なステータスが高くなる
転職先が大手企業や上場企業の場合、その企業名やブランドイメージを背景に、社会的なステータスが高いと受け止める人がいる可能性があります。これによって、周囲からの信頼や評価を得ることができるため、将来的なキャリアアップにつながることもあります。
転職のデメリット❌
企業のカルチャーや考え方が合わず、自分のやりがいを感じられない場合がある
転職先の企業文化やカルチャー、行動指針など考え方が自分と合わない場合、自分のやりがいを感じられないことがあります。たとえば、クリエイティブな仕事に取り組みたいのに、縦割りな組織で制約の多い仕事を行うことになった場合などが考えられます。
一つのプロジェクトにのみ関与する場合が多く、広範な業務を行うことができない場合がある
転職先によっては、一つのプロジェクトにのみ関与する場合が多く、広範な業務を行うことができない場合もあります。
自分自身で仕事を選べないため、自分の興味や強みに合った仕事に取り組むことができない場合がある
転職先で行う仕事は、自分自身で選ぶことができないため、自分の興味や強みに合った仕事に取り組むことができない場合があります。
転職での注意すべき点✅
自己評価をしっかり行い、現状のスキルセットに合った仕事を選択することが重要
転職するにあたって、自己評価をしっかり行い、現状のスキルセットに合った仕事を選択することが重要です。
ビジネススキルやコミュニケーション能力を磨くことが大切
転職するにあたって、ビジネススキルやコミュニケーション能力を磨くことが大切です。クリエイティブな仕事であるUIデザインだけでなく、ビジネススキルを磨くことで、スキルアップにもつながります。
責任感を持ち、チームプレイを心掛けることが重要
転職先での仕事は、チームプレイが求められる場合が多く、責任感を持ち、協力しあうことが重要です。
UIデザイナーがフリーランスになる場合
フリーランスのメリット⭕️
自分のペースで仕事を進めることができる
フリーランスになる場合、自分のペースで仕事を進めることができます。自分のスケジュールに合わせて仕事を進めることができるため、ライフワークバランスを取りやすく、プライベートとの両立がしやすいです。
自分自身で仕事を選択できるため、興味や強みに応じた仕事を選ぶことができる
フリーランスになる場合、自分自身で仕事を選択することができます。自分の興味や強みに応じた仕事を選ぶことができるため、モチベーションを維持しながら仕事を進めることができます。
単価が高く、報酬を得られる可能性が高い
フリーランスになる場合、単価が高く、報酬を得られる可能性が高いです。また、自分自身で仕事を受注し、クライアントと直接取引をすることで、報酬をより高く設定することもできます。
フリーランスのデメリット❌
収入が不安定になる可能性がある
フリーランスになる場合、収入が不安定になる可能性があります。仕事が入らない時期やクライアントからの支払いが遅れることがあるため、収入が安定しない場合があります。こういった場合で先行きが不安になって仕事が手につかなくなってしまうと、悪循環に陥ってしまうことがあります。将来の仕事に向けた活動を行いながらも、気持ちを切り替えて目の前の仕事に集中する精神力も必要になるでしょう。
バックアップ体制を確保する必要がある
フリーランスで仕事をする場合、バックアップ体制について考慮しておく必要があります。体調不良や突発的な用事が発生するなど、自身が仕事に従事できない場合、アシスタントや知人に一時的に代わって連絡をしてもらうなどの代替案を考慮しておくと良いでしょう。
自己管理能力が必要
フリーランスになる場合、自己管理能力が必要になります。仕事に関する連絡を取れる時間、集中して仕事に取り組む時間、休暇の取り方など、プロジェクトの進行を鑑みながら、自身で仕事をする期間や時間帯を決める必要があります。
自身で社会保険に加入する必要がある
フリーランスになる場合は、自分自身で国民健康保険を念頭にした健康保険、国民年金などの社会保険に加入する必要があります。会社員であった場合にも保険料が発生しますが、加入手続きや納付手続きを自身で行う必要があります。
フリーランスでの注意すべき点✅
スキルセットと自身の単価を確認し、自分自身の強みを生かした仕事を選ぶことが大切
フリーランスで仕事を行う場合、自身のスキルセットを再確認し費用や単価感を設定することが必要です。周囲のデザイナーなどと比較しながら、発注をもらえるバランスを考えていきましょう。プロジェクトにおいては自身の強みを生かした仕事を選ぶことが大切です。強みを活かしながら費用とのバランスも考慮し丁寧な仕事を心がけることで、クライアントからの信頼を得られるでしょう。
ビジネススキルやコミュニケーション能力を高めることが大切
フリーランスになる場合、ビジネススキルやコミュニケーション能力を高めることが大切です。自分自身で仕事を進めるため、ビジネススキルを磨くことで、クライアントとの信頼関係を築くことができます。またプロジェクトの進行に際しても、丁寧な説明やコミュニケーションを心がけ、先回りして相手のリクエストに応え、ちょっとして気の利かせ方をすることで、相手の信頼感は高まります。こういった地道な方法を通じて、リピートを獲得することもできるでしょう。
リスクに備える・資金繰り・ファクタリング・損害保険
フリーランスで仕事をする場合、これまで考慮しなかった様々なリスクに気が付くことでしょう。取引先からの支払いが遅れること、うっかりしたミスで損害賠償を受けてしまう可能性、資金繰り、など様々な課題に目を向ける必要があります。支払いが遅れたり、資金繰りを改善するためには、個人向けのファクタリングのサービスがあるため、必要に応じて検討してみるといいでしょう。損害賠償が心配な場合は、ITに関連した損害保険などもあるため、これも詳しい保険代理店などに話を聞いてみるといいでしょう。
ネットワークを活用することで、仕事の受注先を拡大することができる
フリーランスになる場合、ネットワークを活用することで、仕事の受注先を拡大することができます。ポートフォリオサイトを準備して作品を掲載したり、SNSやクラウドソーシングサイトなどを活用し、自分自身をアピールすることで、仕事の受注先を増やすことができます。
フリーランスエージェントを検討する
自身で看板を掲げて、その実績やブランドを頼りに新しいプロジェクトを継続的に受注できることが理想です。ただ、フリーランスとして独立して間も無いタイミングでは、ひっきりなしに依頼がくるケースは少ないものです。そういった場合に、週1〜5日でプロジェクトに参画して、固定のフィーをもらうことができるフリーランスエージェントは貴重な存在です。自身のスキルや単価感を考慮したうえで、エージェントに相談してみるといいでしょう。
転職とフリーランスの働き方比較まとめ
次に、転職とフリーランスの働き方の違いを各項目で比較しながら、おさらいしておきましょう。
1.収入
転職の場合、安定した収入が得られる可能性が高く、社会保険や退職金などの福利厚生も充実している場合があります。一方、フリーランスの場合、収入が不安定になる可能性がありますが、自分で仕事を選択できるため、収入を増やすことができる可能性もあります。また必要となる経費が会社員の時よりも多く認められたりすることがありますので節税ができる可能性もあります。一方で確定申告を行う必要があるため、自身で知識を身につけるか税理士に依頼することが必要になるでしょう。
2.スキルアップ
転職の場合、チームで仕事をすることで、多様なスキルや知識を習得することができます。一方、フリーランスの場合、自分自身で学習やスキルアップを行う必要があります。一人で仕事を行うとインプットの機会が少なくなるため、積極的な情報収集が求められるでしょう。
3.自由度
フリーランスの場合、自分自身で仕事を選択できるため、自分の興味や強みに応じた仕事を選ぶことができます。一方、転職の場合、企業文化や考え方が合わず、やりがいを感じられない場合があります。
4.福利厚生
転職の場合、社会保険や退職金などの福利厚生が充実している場合があります。一方、フリーランスの場合、自分で国民健康保険や国民年金などの社会保険に加入する必要があります。より手厚い制度が希望であれば、国民年金基金や小規模企業共済への加入を検討するといいでしょう。
5.業務内容
転職の場合、一つのプロジェクトにのみ関与する場合が多く、広範な業務を行うことができない場合があります。一方、フリーランスの場合、自分自身で仕事の範囲を決めることができるため、広範な業務を行うことができます。言い換えると、業務に直接的・間接的に関わることいずれに対しても広い知識が必要になります。
6.ワークライフバランス
フリーランスの場合、適度な依頼が継続する場合は、自分自身で仕事の時間を調整することができるため、ワークライフバランスを取りやすいでしょう。一方、転職の場合、仕事量や労働環境によってはストレスや過労が発生する可能性があります。
7.責任感
フリーランスの場合、自分自身で責任を持って仕事を遂行する必要があります。仕事がうまく進めばリピートの依頼もくるでしょうし、進まなかった場合は自身でその責任を負うことになります。一方、転職の場合は、チームで仕事をすることが多いため、責任が分散される可能性があります。
8.バックアップ体制
フリーランスの場合、基本的には個人で動くため、体調不良などの際のバックアップ体制を確保することが難しい状況にあるでしょう。一方、転職の場合は、企業がバックアップ体制を整備している場合があります。
9.自己管理
フリーランスの場合、自己管理能力を高め、ストレスや過労にならないようにすることが重要です。仕事時間が長くなりすぎない様に、始業や終業の時間を自身で決めておくことも手のひとつです。一方、転職の場合は、企業が労働環境を整備している場合があるため、自己管理能力に加え、労働環境の調整が必要となります。
10.体調管理
フリーランスの場合、体調管理にも注意を払い、健康状態を維持することが重要です。自身が仕事を休んだら、バックアップがいないため進行もストップしてしまいますし、周囲のメンバーにも影響があるでしょう。一方、転職の場合は、企業が健康管理に配慮している場合があるため、自己管理能力に加え、企業の健康管理体制も重要となります。
11.自己成長
仕事について様々な角度から向かい合うことがあるため、フリーランスの場合は自己成長の機会が多いでしょう。時に厳しい環境に身を置いて自己研鑽をすることで、それまでにはなかった俯瞰できる視点が身に付くことになるでしょう。
UIデザイナーは転職、フリーランスどちらでも活躍できる!
UIデザイナーが転職する場合とフリーランスになる場合、それぞれメリットやデメリット、注意すべき点があります。自己評価や現状のスキルセットを把握し、適切な選択を行うことが重要です。また、ビジネススキルやコミュニケーション能力を高め、自己管理能力を磨くことで、より良いキャリアを築いていきましょう。
上記に挙げたメリット・デメリットや各項目の比較を参考にして、自己分析をしながらどちらの働き方が自身に合っているかを考えてみましょう。
経験者デザイナーが転職先やフリーランスの仕事を探すためには
経験者デザイナーの場合、自身で仕事を探すより、専門転職エージェントに依頼することで様々なメリットを享受できることがあります。より良い条件の会社やポジションを紹介してもらえる、採用確度を高めるためのアドバイスや添削サービスを受けられる、最新の転職市場の動向を教えてもらえる、などがあるため、まずは気軽に相談をしてみると良いでしょう。クリエイター支援メディアのBRIK JOBではカウンセリングサービスを行っています。またフリーランスの方に向けた案件紹介も行っているため、転職、フリーランスどちらをお考えの場合もアドバイスや紹介を受けることができます。